life with cotton Jun. 2006

991(2006/06/30) comment
●くる
こうやって、そろりそろりと、あらわれるのさ。
ユメだといわれたことどもが、ゲンジツになっていく。
ぱらぱらと、マンガのように、めくられていくんだ。
ゆめものがたりをくっているのは、ばくぜんとしたぼくなんだ。

990(2006/06/29) comment
●小町
すでに、常連化しておる。
まったくもって安い店なので、客が心配する。
「なくなったら困る人が増えれば、店は潰れないよ」
そういって笑ったら、楽しそうに笑ってくれた。

989(2006/06/28) comment
●おまじない
知らず知らずのうちにみんなやっているけれど、
僕は、かなり意識的に、おまじないをかける。
それは、なんというか、貯水池に続く用水路みたいなもんなのだ。

988(2006/06/27) comment
●石川正人
小学校一年生で習う漢字だけでできた名前。
その名前の「僕」という空間に於ける重さは、
石ではなく、岩ですらなく、山をも越えている。

987(2006/06/26) comment
●惚ける
こうやって時間を使うのは、きっと、とても贅沢なことだ。
頭の中を水色にして、空と繋いで。
水で溶いたら、黒く固まったモノも、うすく流れていくね。

986(2006/06/25) comment
●惹句
どう言えば伝わるかしらこの感じ見たらわかるわきっと一目で

985(2006/06/24) comment
●そういえば
こんな作業を日常的にやっていたなぁ。
うんざりする程何度もやったから、いい加減覚えた。
でも、案外楽しかったりする。

984(2006/06/23) comment
●サファイア色の蛙
「早く人間になりた～い」
そう言ってるみたいだけれど、残念、あなたはおたまじゃくし。
あなたの代では、蛙までしか辿り着けませんのよ。
3億年後をお楽しみに。

983(2006/06/22) comment
●毒なのか
わたしのなかの
ざくろのいろをした
なまあたたかく
どろりとしたものは
なぜあのひとを
いためつけるのかな

982(2006/06/21) comment
●闇を破る声
まるで闇夜を歩いているようだった。
「この蝋燭が消えてしまわないように」
頼りない炎を守りながら、重く塗りつぶされた夜道を手探りで進んだ。
遠くから響く声が、少しずつ太陽の暖かさを帯びて、
おやすみを告げる頃、朝がドアの外に迎えに来ていた。

981(2006/06/20) comment
●必然
知って欲しいと思っていた人に知らせが届いたんだろう。
それが今日だったのは、きっと、偶然じゃない。
歌が、呼んだんだよね。

980(2006/06/19) comment
●初録音
ヨドバシで買ったマイクで一番に吹き込む歌はこれと決めてた

979(2006/06/18) comment
●ヤワラカナイフ
アナタノツムグコトバタチハ
ヒトニヨッテハヤイバニナル
マワタデツクッタツモリデモ
ナオサラスルドクナリモスル

978(2006/06/17) comment
●きみこいし
君恋し遠き彼の地を思い馳せ雨の雫に頰濡らす夜

977(2006/06/16) comment
●会えたよ
森くんは、二十歳だそうだ。
30万円のMartinを、誇らしげに見せてくれた。
彼の声が、きっと、もうすぐ、この部屋に響く。

976(2006/06/15) comment
●僥倖
言葉を理解しあうだけでも稀なのに、
言葉を綴る楽しみを分ちあえるなんて。
僕は、この幸運を何に感謝すればいいのかな。

975(2006/06/14) comment
●朝の音色
煙草の煙を散らすように、
新聞屋のバイクが通り過ぎた。
右上の方には、
雀の気配がした。
水色に煙った空に、
月が霞んでいた。

974(2006/06/13) comment
●きっと
この痕が消えないうちにもう一度次はも少し思い切りよく

973(2006/06/12) comment
●ララバイ
シーツに潜り込む僕を尻目に、
街が目を覚まそうとしてる。
おやすみ、世界。

972(2006/06/11) comment
●逃げられない
この道は、前にしか、進めないようになってるよ。
逃げたように見えても、それも、実は、前に進む道。
どうせ前に進むのなら、笑顔で進もうよ。

971(2006/06/10) comment
●平和な絆
距離が僕らを穏やかにする。
その想いを噛み締めながら、
今日も月を見上げてみよう。
一日遅れで、逢いにいこう。

970(2006/06/09) comment
●正しさ
誰にも止められやしないよ、ね。
だって、いいと思って進んでいるんだもの。

969(2006/06/08) comment
●おとなし
どうしても、
文字でしか繋がらない。
きっと、そのうち、
届くようになるんだろうけれど。

968(2006/06/07) comment
●ジュリー
LOVE ～抱きしめたい～、
カサブランカ・ダンディ、
ダーリング、
勝手にしやがれ。

967(2006/06/06) comment
●もうすこしだけ
ねえ、どこへ向かっているの？
そこにいてよ。
そこからさきにいってしまったら、
目が悪い僕には、見えなくなってしまうよ。

966(2006/06/05) comment
●砂丘
あの丘に続く、
道を描くことができるのは
自分しかいないって、
そう、思ってしまったのだもの

965(2006/06/04) comment
●船の掟
これは船なんだ。
持ち場を守って、足りないとこを補って。
知恵と勇気で七つの海を乗り越えるんだ。
心が女なヤツは、船には乗れないよ。

964(2006/06/03) comment
●万華鏡
冬の夜に、Matrixを観たあのときを思い出す。
どうしているかな。
少しは、自分の姿、手に入れられた？

963(2006/06/02) comment
●ギムレット
「カクテル、何が好き？」「ギムレット」「ふーん」
そんなわけで、タイトルは、ギムレット。
in C major。

962(2006/06/01) comment
●living room
トクトクと
あなたの鼓動が伝わってくる
スウスウと
あなたの寝息が聴こえてもくる
オハヨウと
あなたの寝顔に囁いてみる