記憶

1996/12/06 written by satoo


あなたはもう忘れてしまったかもしれない

なにしろ もう思いだせないほど昔のことで

情け容赦ない流れが 1つ1つおおいつくしていってしまうから 


そこに降りつもったのは静寂と優しい見解 

青くて 気むずかしく 

そして やわらかくも堅牢でもある


もし ひとかけらを 思い出すとしたら

もうあきらめた 数々の夜を

あなたのために 雲の中に埋めておこう


稲妻がおどろかしはしないかと 

くすくす おびえながら

階段をかけのぼろう

かぞえきれない涙といっしょに